防災を学ぶにあたり、知っておきたい正常バイアスとは?防災の障壁?

非常事態に人間の心に作用する正常バイアスという特性をご存知でしょうか?この記事は、防災を考える時に知らないと障壁にもなるこの特性についてまとめました。自分の心とうまく付き合うことで、避けられる間違った判断があるかもしれません。

この記事では、正常バイアスの内容と、認識の上で出来る防災について知ることができます。

目次

正常バイアスは心の防御反応

本来、人間は自分の心を守るために、ある程度の環境変化を正常と判断する特性があります。これが正常バイアスです。

正常バイアスは人間が、過度に不安を感じたり、恐れを抱かないようにする心の特性です。

想定外のことが発生すると、人間はストレスを感じてしまいます。その出来事が大きければ大きいほどに、、、      人は想定外の出来事を認識した時、それを正常の範囲と認識するため、不都合な情報を過小評価したり、耳を傾けずに聞かなかったことにする必要があります。ストレスから心を守るためには必要なことなんですね。チッチがフラれた女性の顔を忘れるようにしているのは、ストレスから心を守るため、、、、

しかし、災害時には「まだ大丈夫」「ここは大丈夫」「今まで問題が無かったから今回も大丈夫」などと事態を過小評価し、都合の悪いことから目を背けることで、避難が遅れる原因となります。酷いフラれ方をいい思い出に変換するのも過小評価、、、、        

そして、人は死を前提に行動はできません。自宅で火事が発生した後を想定してみてください。きっと皆さんは、家の外から火事を眺めているか、初期消化に成功し助かっていることでしょう。

防災の準備段階でも、リアルな想定を出来ずに、この程度なら問題無いなどと必要な準備を怠る可能性があるのです。正常バイアスに限らず、災害時や災害に備える段階で、発現する人間の心の特性があることを事前に知り、しっかりと認識することは、生命の危機や怪我の可能性を低下させることが出来るかもしれません。

正常バイアスを知ることで防災に役立てる

では、正常バイアスを知った上でどのように防災行動に繋げることが出来るでしょうか?

正常バイアスを知ると自分の行動を変えられる

それでは、正常バイアスを知ることで変えられる行動とはなんでしょうか?

正常バイアスと逆方向のバイアスをかける

正常バイアスが、想定外なことを正常な範囲に収めようとする特性を持っていることを知っているあなたは、判断を自問自答することができます。自問自答が必要だということも知っています。これから取り組む防災はその積み重ねでしかありませんし、それ自体がいざという時の訓練になります。チッチは、その負担を少なくするためのブログ記事を充実させることが使命と思って取り組みますので、今後もお付き合い願いたいです。

正常バイアスが働く想定外を減らす

正常バイアスが、想定外なことを正常な範囲に収めようとする特性を持っていることを知っているあなたは、想定外を減らすことが、判断の正確性を高めることと知っています。年1回いや半年に1回、様々な災害発生時にどんなことが起こり得るかを想定し、考える時間を作ることで、想定外の出来事を減らしていくことができます。0にすることが不可能であると認識できていれば、続けていくことができます。

これについては、皆さん既に経験があると思います。これは避難訓練です。避難訓練は、いざという時に何をすべきかを経験するためだけではなく、どんな想定外なことがあるかに思考を巡らすいい機会でもあるのです。いやいや参加していた職場や学校の避難訓練に意味を持たせるのは、主催者だけではなく、参加者本人の考え方によるところが大きいのです。

以上のように、正常バイアスは何か?正常バイアスとの付き合い方についての記事をまとめました。ご意見・指摘事項などがありましたら、お問合せください。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • […] 想像してみてください。物が飛散し、ガラスが割れてやっとのことで避難する際と、最小限の被害で済んだ部屋から、必要な物を冷静に持ち出して避難した際の冷静さは比較するまでもないでしょう。さらに避難所に着いた後の心の消耗も全然違うと思います。人間は想定外のことが起こった際に、正確な判断ができなくなることもわかっています。(正常バイアス)荒れた部屋を見て、物事を過小に評価することで避難が遅れる可能性もあるのです。 […]

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